2025/10/26 15:29

誰かに何かを送る時、お手紙をよく添えます。


宿のポストカードをつくりました。

いつからかカッコつけてハガキ、って言わなくなってたから、せめてタイトルはハガキって言ってみようかと思って。


写真はtaratineさん、ロゴは浮の米ちゃん、デザインは浦川さん。

素敵な人たちの手を借りています。


ハガキの形にしたのは、私たちが誰かに荷物を送る時

例えばネットで売れた服を送る時や、シルクスクリーンの製版を頼んでくれた人に宛ててとか、お世話になった人に島原の食べ物やお米とか送ったりする時に、何でもない紙にお手紙を書くから。そんな時にこのハガキが使えたらいいなと思ってこの形にしました。


大学生のころ、母から米やインスタントの味噌汁やうまかっちゃんが送られてくる時、母はどこかの美術館で買ってきた歌川広重やルノワールのポストカードとか、ちょうどいいのがなかったら役所の封筒の隙間とかに文書を書いて送ってきていました。手紙とも言えない、庭の木に花が咲いたとか、誰々が結婚したとか、犬は元気とか、そんなこと。必ず母の、時々父の似顔絵が書いてあって、手紙以外で見ることのない絵だったからまるでそれは母のサインのようでした。


真似るというか、多分たくさんの人が昔からこうしてきていたように、私たちも手書きで何気ないことを書けたらいいなと思う。

このポストカードをこれからいろんなところに置かせてもらうけれど、きっと興味を持った人が手に取って、持ち帰って、ふとした時にその人の手を離れて、荷物の中にこのポストカードが入って行ってくれたら嬉しい。「宿の広告」から「手紙」になって、また広告に戻ったり、気に入って壁に貼って「背景」になったり。いろんな役割を持つものになってくれたら嬉しい。


しばらくは沢山あります。


2025.10.24 サモエドレコード前にて。